こもる力
「こもる力」というインパクトのあるタイトルの本を読んだ。
市村よしなりさんの本で、市村さんとはお会いしたこともあったのですが、この本を出していたことは存じておりませんでした。
見るからに内向的な人向けっぽい本だなと思いましたが、まさにそういう本でした。市村さん自身がどういう人生を生きてきて、その中で3回に渡って引きこもる生活をしてきたことが、成功するきっかけになったという話です。
所々に、市村さん自身が実践している、こもるコツ、仕事の仕方などが紹介されていて、自分でもやってみたいなと思うこともありました。
印象に残ったことをいくつか挙げてみると、
・飲み会やパーティーは45分だけ参加する
いろいろなところに顔を出すけど長居をすることは少ないそうです。たしかに、2次会、3次会まで行ったところで、濃い話というのはでないことが多いです。もっとも人によっては遅い時間になってから濃い話を始める人もいるので、そこは相手によりけりという感じでしょうか。
・ソーシャルメディアのチェックは1日3回まで
これはソーシャルメディア疲れを防ぐには良いルールですね。Facebookなどソーシャルメディアが仕事の中心にある人であれば、ずっとソーシャルメディアに向き合っているのもそれが仕事だから良いと思いますが、そうではない人は1日3回もチェックすればたしかに十分でしょう。
・週2回しか家に帰らない
ご結婚されていて、子供もいるのに週2回しか家に帰らないというのは、衝撃でした。たしかに、一般的な常識では考えられないかもしれませんが、常識に縛られることはないという学びにはなりました。
(さすがに最近はもう少し家に帰る回数は増やしているようですが、それでも家に帰らない日が頻繁にあるそうです。)
・ディスプレイに進行中の仕事を全部並べて10分ごとに切り替えて作業をする
飽きずに作業をするコツなんだそうですが、なかなか私にはそんな器用なことはできそうもないです。とはいえ、仕事を並べて一定時間は1つの仕事に集中して時間が来たら切り替えるというエッセンスは導入したら面白そうです。
・朝からテレビのニュースは見ない
これは、悪いニュースになるべく触れないようにということですね。ぜひ、取り入れたいことだと思います。
・マインドマップを導入する。パソコンのマインドマップソフトを使う。
マインドマップは手書きで書くのがスタンダードなようですが、市村さんが推奨するのはマインドマップを描けるソフトを導入してパソコンでマインドマップを描くことです。マインドマップを使うことは内向的な人の意見をまとめるにはうってつけとのこと。
さらにマインドマップをチーム内で共有することによって、ブレストをしたり新たな意見を出すためのたたき台として最適だそうです。
さあ、みんなで引きこもろう。
市村さんは、ひきこもることと、逃げることは違うといいます。「こもる力」は積極的なひきこもりであり、自分と向き合って未来を創って行く、創造的な時間を持つのが「こもる力」です。私も内向的なタイプですので、積極的にこもって内省の時間を作っていきたいものです。