なぜ、白鳥士郎さんの将棋叡王戦24棋士特別インタビューは凄いのか?
将棋の叡王戦を知っていますか?
将棋の叡王戦とはニコニコ動画を運営するドワンゴが主催する将棋の棋戦です。
すべての将棋のプロ棋士が「叡王」のタイトルを目指して戦っていきます。
2017年に新たにタイトル戦となりましたが、新たなタイトル戦が誕生したのは実に34年ぶり。
さらには、通常将棋のタイトル戦を主催するのは新聞社ですが、IT企業がタイトル戦を主催するというのも初めてのことでした。
そんな叡王戦ですが、今年は本日9月27日より決勝戦に残った24棋士によるトーナメント戦が始まります。
そのトーナメントに先立ち、白鳥士郎さんというライトノベル作家の方が決勝戦に残った全24棋士にインタビューをしたのですが、そのまとめが凄いものだったので驚きました。
白鳥士郎さんの将棋叡王戦24棋士特別インタビュー記事の一覧
www.eiou.jp
白鳥士郎さんはどんな人?
白鳥士郎さんは「りゅうおうのおしごと!」という将棋を題材にしたライトノベルの作者です。
今年、「りゅうおうのおしごと!」はアニメ化され、藤井聡太さんのブームの影響もあって作品は盛り上がりを見せました。
私は将棋もアニメも好きなので、「りゅうおうのおしごと!」のアニメは毎回見ていました。
実際にあった将棋のエピソードを作品の中でもいい感じに取り入れていて、とてもいい作品だなって思ったんですね。
よくあるかわいい女の子がたくさん登場する萌えアニメに一見すると見えなくもないですが、それだけじゃない骨太な作品でした。
ネットの評判を見ると小説版の方がいっそうエピソードが豊富で、アニメ版ではカットされてしまった場面もかなりあったそうです。
そんな白鳥士郎さんは、昨年の叡王戦にて観戦記を担当されたことがありました。
そのときの観戦記がこちら
originalnews.nico
その観戦記がなかなか好評で、また白鳥さんに書いてほしい。
ということで叡王戦本戦に残った24棋士へのインタビューを行い、そのまとめ記事の執筆を白鳥さんが担当することになったようです。
白鳥士郎さんの棋士へのインタビューはどこが凄いのか?
白鳥士郎さんによる棋士へのインタビューですが、一言で言えば凄い。
どういうふうに凄いのか説明すると、次の3点に尽きるのではと思います。
1、コンテンツの量が圧倒的
執筆されたのは全24記事。
羽生竜王をのぞくすべての棋士にインタビューを行い、記事の公開は10月11日から10月26日までのわずか2週間ほどで順次されていく。
つまり、1日1記事以上は公開されていくということです。
分量も凄い。ざっと文字数を計算したところ、1話目の藤井聡太さんへのインタビュー記事は約12000文字。
originalnews.nico
2話目の増田康宏さんへのインタビューも8000文字超え。だいたい平均1万文字くらいです。
originalnews.nico
ライターの仕事もしている私から見ても、この執筆スピードはものすごいです。
もちろん、一気に書いたものではなく、インタビューも執筆もある程度時間をかけて行われたものではあると思います。
とはいえ、24人の棋士に対するインタビュー記事をおよそ24万文字程度文字にしたわけですから、これは凄いことです。
2、コンテンツの質が高く面白い
いくら文字の分量が多くても、つまらなければ意味がありません。
ですが、白鳥士郎さんのインタビュー記事は面白い!
将棋が好きな私が見て面白いのは、まだ分かると思うのですが、ネット上の評判を見る限りでは、あまり将棋に馴染みがない人が見ても面白さを感じられる記事になっているようです。
「質をとるか、量をとるか」
など、よく言われていますが、このインタビュー24記事にいたっては質・量ともに圧倒されるものだと感じました。
タイトルもよく練られています。
基本は「なぜ、◎◎は××なのか?」という投げかけを本文で解説するものになっています。
ですが、それだけではなく対談内容に応じて、いろんなタイトルにして興味を惹くものになっています。
ちなみにこの記事も、白鳥さんの記事にあやかって「なぜ、◎◎は××なのか?」の形式にしてみました。
3、将棋の知識が深い
インタビュー記事を読んでみると、白鳥さんの将棋に対する知識が圧倒的に深いことがわかります。
その質問は、相当事前にリサーチしていないと、聞けないだろうなということ。
よくそんな質問を思いつくなというくらに、良い質問をインタビューをする棋士の方々に聞いていました。
事前のリサーチと、インタビューすることに対する知識が深いことが、いかに大切かを思い知らされました。
ニコニコ動画での叡王戦の観戦が楽しみになりました!
将棋の叡王戦は本日10月27日から本戦がスタート。
白鳥さんの24記事は、本戦がスタートする前のティザー的な役割を果たすものになっています。
その役割は、十分に果たされたのではないでしょうか?
それぞれの棋士の魅力を存分に引き出し、どの棋士も応援したいなと思えてきました。
もともと見るつもりではありましたが、白鳥士郎さんの将棋叡王戦24棋士特別インタビューを見たことで、いっそう叡王戦の観戦が楽しみになりました!
また、仕事としてWEBのライターをしている身から考えても、白鳥さんの仕事ぶりにはおおいに刺激を受けました。
このレベルのコンテンツが書けるよう、いっそうレベルアップしていきたいものです。
将棋・叡王戦の特設サイトはこちら
www.eiou.jp
なお、叡王戦の本戦はすべて、ニコニコ動画のニコニコ生放送にて中継されます。
観戦するならタイムシフト視聴(録画)ができて、高画質で見ることができる「ニコニコ動画プレミアム会員」に加入しておくことをおすすめします。
将棋の番組はとても長いので、録画したものを飛ばしながら見るのが忙しい方にはおすすめです。
私も、さすがに全部は見る時間がとれないので、そうしています。