イシューから始めよ
今さらながら、「イシューからはじめよ」の本を読んだ。
前から本屋さんなどではよく見かけていた本ではありました。
17万部突破のベストセラー本だそうです。
数万部売れればビジネス書はベストセラーと言われますから、17万部突破と言えば相当なものです。(100万部超えのビジネス書というのは異次元のヒットですね。)
そんな「イシューからはじめよ」の表紙を見て1番目を引いたのは「やるべきことは100分の1になる」ということ。
そりゃー、やるべきことが100分の1になったら、めちゃくちゃ凄いことじゃないですか。
1時間40分(100分)かけてやっていたことを、1分で片付けることができてしまうことになります。超人です。
そんなわけで、「イシューからはじめよ」の極意を身につけるべく本を読んでみたのです。
イシューとは何か?
そもそも、「イシューからはじめよ」と言いますが、イシューとは何でしょうか?
イシューとは「何に答えを出すべきなのか」を明確にすることだと本書では定義しています。
「論文を書くときに、そもそも何から考えることなんだろう?」
「問題解決のプロジェクトって、どう進めていくんだろう?」
などビジネスマンと研究者の両方を経験した筆者の方が、両者に共通する考え方として「イシューを明確にすること」から始めることを推奨しています。
イシューを見極める
世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。
つまり、やみくもに行動するのではなくて、何に対して行動すべきなのかを明確にすることが大切ということです。
行動の量で勝負するのではなく、行動の質にフォーカスしていく感じになるのでしょうか。
一読しただけでは、このイシューの見極め方がいまいち入ってきませんでした。
「イシューからはじめる」アプローチを1週間(5日)でやるとしたら
もし、「イシューからはじめる」ことを実際に仕事の中でやろうとしたら次のような流れになるそうです。
1、イシュードリブン 今本当に答えを出すべき問題=「イシュー」を見極める
2、仮説ドリブン1 イシューと解けるところまで小さく砕き、それに基づいてストーリーの流れを整理する
3、仮説ドリブン2 ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描き、分析を設計する
4、アウトプットドリブン ストーリーの骨格を踏まえつつ、段取り良く検証する
5、メッセージドリブン 論拠と構造を磨きつつ、報告書や論文をまとめる
残念ながら、何をどうしたらいいのか、見えてきませんでした(汗)
やみくもに行動する前に、何が重要なのかを最初に考えること。
そうすることで、無駄な99の行動をしなくても重要な1だけの行動にフォーカスできる。
そういう理屈なんだと思いますが、その重要なところだけを見つけて、アウトプットに結びつけるイメージがいまいちできないんですよね。
とても魅力的なコンセプトでしたが、実現するにはもう少し自分の実力を上げる必要があるような気がします。
質を生み出すための量は必要なのではないか?
そもそも、本書の著者の方も、若い頃はずいぶん無駄な作業をして上司に指摘をされたそうです。
その無駄な作業というのは、実は無駄ではなかったような気がします。
たくさんの量を行動するからこそ、その中で何が無駄であり、何が重要なのかが見えてきて最終的に「イシュー」となるものが見えてきて、重要な行動のみにフォーカスできるようになる。
ですので、まずは初心者は量をこなすことを考えるのが楽な気がするのです。
でも、最終的にはその大量行動の中で本当に重要なポイントは100分の1くらいなのかもしれない。
そこさえ抑えておけば、大幅に作業時間は短縮できるのかもしれない。
そういう可能性もあるということを知っておくと、将来の生産性アップにつながりそうですね。
私にとって、すぐに落とし込める内容ではありませんでしたが、非常に魅力的なコンセプトであり、大きな可能性を見せてくれた1冊でした。
Amazonのレビューにも落とし込むには時間がかかるという記述がちらほら。
よかった、そう感じたのは私だけではなかった。