モリヤ書房

大学卒業後、一度も就職することなくフリーランスになったWebマーケッターである私が日々学んだこと、考えたこと、伝えたいことをシェアします。書籍紹介記事多め。

子育てでアドラー心理学を使いたいときにおすすめな本

アドラー心理学を知っていますか?

アドラー心理学の解説本として「嫌われる勇気」がベストセラーになりました。

「嫌われる勇気」はアドラー心理学を大人が使うことを意識して書かれた本だと思いますが、子育ての場合でもアドラー心理学の考え方を使うことができます。

今回、『アドラー式「しない」子育て』を読んでみて、アドラー心理学を子育てに活用する方法を学んだのでまとめてみます。

『アドラー式「しない」子育て』は、その名のとおり、普通だったらやってしまいそうなことを「しない」ことによって子育てをしていこうというものです。

今回は、いくつかある中で、3つの「しない」について学んだことをシェアしたいと思います。

子供を怒らない

まず最初は「怒らない」こと。

いきなり難易度高いですね(笑)

そもそも、なぜ「怒る」のか?

を考えてみると、

「子供にいうことを聞いてほしいから」

ですね。


普通に言っても子供がいうことを聞かないので、ついつい過去の経験から怒ってしまうのだと思います。

アドラー心理学では子供をコントロールしようとしないのだそうです。

こどもの心を親が変えようともしない。もっとも、人の心を変えることってできませんよね。


考えてみたら、子供に対して怒りをぶつけて、問題は解決したでしょうか?

結局、たいして聞いてなかったり、いったんはおとなしくなるけど、また言うことをきかなかったり。

そういうことが多くないですか?結局、怒ってもあんまり意味ないってことですね(笑)


アドラー心理学的には怒る代わりに「優しく、きっぱりと」した態度で、子供に提案するのだそうです。

提案の内容としては、

「現状のままでいますか?」「違う楽しいことをしますか?」をベースにします。

たしかに、子供を怒りたくなったときに、2択の提案をしてみることをやってみましたが、なんとなくやってほしくないことをやらないことが増えた気がします。

本当は怒りたくはないですからね。

「課題の分離」を意識して子供に介入しない

アドラー心理学の本を読むと、よく出てくる言葉に「課題の分離」があります。

起きていることが「誰の課題なのか?」を考えるのが「課題の分離」です。

例えば、「子供が宿題をやるかどうか?」これは、子供の課題です。

親はやらなくても困りませんからね。

「私は宿題をやってほしい」ということを伝えるのはOK。

でも、「宿題をやりなさい」というのはNGなのです。

子供の課題に親が介入すると、子供が本来自分でするべき課題をしなくなってしまう。

結局、自立ができなくなってしまうという理論なのです。

それじゃあ、将来子供が困るんじゃないか?

と思われるかもしれませんが・・・

例えば私の妻は、偏差値で考えるとかなり上の方にあたる国立大学を出ていますが、「勉強しない」と親に言われたことはないそうです。

私の妹は「勉強しなさい」と親によく言われていましたが、勉強はできない方でした。

私はまあまあ勉強はできる方でしたが、それでも親からの介入は多少なりともあったと思います。

親も「子供をちゃんとした大人に育てないといけない」という責任がありますから、介入したくなる気持ちはよくわかるんですよね。

でも、結局介入をすることで、子供が自立しずらくなっていくというのは、たしかにそういう面もあるのかなという気はします。

子供はほめない

「怒らない」「叱らない」ということは、ほめればいいのかな?

と思ってしまいますよね。

私も褒められると嬉しいし、わりと褒められて育ったような気がします。

でも、アドラー心理学では褒めるのも良いことだとみなさないんです。

なぜか?

ほめられて育った子供は、ほめる人がいなければ適切な行動をしなくなるのだそうです。

しかも、子供をほめるということは、子供を評価することであり、子供と親が対等な関係ではないということになるとアドラー心理学では考えます。

人間として対等であれば、叱る必要もほめる必要もない。

評価するのではなく、「楽しそうだね」「良かったね」と喜びの共有をしてあげるという考え方なんですね。

「すごいね!」「よくできたね!」と、ついつい褒めてしまいたくなりますが、アドラー心理学的にはこう考えるんだということも、頭に入れて子育てをしていきたいと思います。

アドラー心理学の子育て本

アドラー心理学を子育てに活かす本は以下の2冊を読んだことがあります。

今週読んだのは『アドラー式「しない」子育て』でしたが、『叱らない子育て』の方が解説は詳しいと感じました。

一方で、『アドラー式「しない」子育て』では、子供のライフスタイルという、子供のタイプに合わせた声のかけかたというのも紹介されていて、面白かったです。

また、「●●しない」という切り口から、アドラー心理学的に子育てを語っていくのも分かりやすいですね。


そして、大人向けのアドラー心理学の本としては、「嫌われる勇気」が大ベストセラーになりました。

第二弾の続編「幸せになる勇気」も良い本です。大人向けのアドラー心理学を学びたい場合は、この2冊はおすすめですね。


以前書いた、「嫌われる勇気」を紹介した記事はこちら。

「人は変わらないもの」ということを知ったら、ストレスが減るかもしれないという記事です。
blog.shinichiromoriya.com