モリヤ書房

大学卒業後、一度も就職することなくフリーランスになったWebマーケッターである私が日々学んだこと、考えたこと、伝えたいことをシェアします。書籍紹介記事多め。

落合陽一さんの日本進化論のまとめと感想

落合陽一さんの新刊「日本進化論」を読みました。

日本の人口減少社会、少子高齢化が進み年金や社会保障費の財源が不足してくる可能性が高い。

その課題にどう対処していくかというのは、大きな問題になっています。

というか、問題になっていることすら多くの人は認識していないように思えるのですが、実際は相当やばい状況だと思っていました。

そんな、日本の抱える問題を独自の視点から議論していくのが「日本進化論」の1冊でした。

ポリテックという考え方

本書の中で大きなテーマとなっていたのが「ポリテック」という考え方でした。

ポリテックとは「政治」を意味する「Politics」と技術を意味する「Technology」を掛け合わせた造語です。

この、「ポリテック」という考え方が、今の日本が抱えている様々な課題を乗り越えていくために必要だと落合陽一さんは考えているそうです。

冒頭の章では、落合陽一さんと小泉進次郎さんとの対談の中で、ポリテックに対する考え方が示されていました。

小泉進次郎さんは、人口減少を前提とした社会を作っていこうという提言を各所でされていた記憶があります。

それだけ現状の認識をしっかりされている政治家の方だとは思うのですが、「じゃあどうやって?」という部分は本書を見てもよく見えてこなかった部分はあります。

AIの活用によって人口が減っても労働力をカバーすることはできるかもしれません。

一方で、人口が減れば確実に消費は縮小していきます。企業の売上も国外に活路を求められる会社は良いと思いますが・・・

そうではない事業に関しては人口減少は悪影響しかありません。

テクノロジーによって、どれだけ変化に対応していけるかは興味深いところです。

落合陽一さんのようにテクノロジーの開発や活用ができる人、企業が民間からいろいろな企画を立てつつ、政治家の方にもテクノロジーに関する理解が深い人がもっと増えていくと良いですね。

「AI+BI」的な働き方お「AI+VC」的な働き方

未来における働き方を考えたときに、「ベーシックインカム」というキーワードが出てきます。

ベーシックインカムは、あらかじめ一定の金額を国民全員に配布しようという政策です。

これまで実施された政策で言ったら、地域振興券とか子ども手当のもっと充実したものというイメージですね。

AI・人工知能の普及によって職を失う人が増えた場合、その数があまりにも多い場合は政府の対策としてこのベーシックインカムが実現する可能性があるということです。

今までの常識だと、生活できるだけのお金を政府がばら撒いてしまったら、そもそも働く意欲がなくなってしまうのではないか?

といった懸念もあるとは思いますが、AIの普及によって仕事ができない人が増えた社会においては、昔の価値観とは大きく変わったものになるかもしれません。

そんなAIの発達した社会に残された仕事は、

「AI+BI」的な働き方と、「AI+VC」的な働き方だと落合陽一さんは予想します。

「AI+BI」的な働き方はベーシックインカムを受け取りながら、AIを使って比較的簡単な仕事をやっていくという生き方。

「AI+VC」的な働き方は、新しいテクノロジーを開発したり、開発された技術の活用方法を考えるような仕事をしていくこと。

この「AI+VC」の働き方ができる人は、AIの開発や活用についていくことができる難易度が高めかつハードワークになることが予想される仕事で、従事するのはごく少数の人になると予想されます。


「AI+BI」的な働き方に比べると、難しい「AI+VC」的な働き方の方が得られる報酬も多くなる可能性が高いです。

とはいえ、例えば今ある仕事だとユーチューバーなどは「AI+BI」寄りな働き方だと定義するそうです。

数は少ないものの、それなりの収入を得られる人も出てくる働き方ではあるので、テクノロジーを駆使したさまざまな働き方は注意深く見ておくと良いですね。

最近の働き方で言えば、Uber Eatsの配達なんかも、「AI+BI」寄りの働き方と言えそうです。

テクノロジーの進歩によってネット副業の種類もさまざまなものが登場してきています。

アンテナを立てて、新しく出てきたサービスや機能をどう活用していけるかを考えていくことが大切になりそうですね。

ニコニコ動画のタイムシフトで「平成最後の夏期講習」は視聴可能

「日本進化論」の内容は、ニコニコ生放送で行われた「平成最後の夏期講習」でのティスカッション内容をまとめたものだそうです。

それぞれの分野で「ポリテック」で解決案を見つけるために、

1、今までの分野の課題

2、今後の分野の課題

3、問題解決の指針 何をどうしたらいいか?

4、ポリ:政策的に解決するには?

5、テック:技術的に解決するには?

6、その分野の未来のビジョン

というフレームワークの元で議論を進めていったそうです。

このニコニコ生放送の様子は、今でもタイムシフトで公開されていて見ることができます。

blog.nicovideo.jp

本書の中でまとめきれなかったことも、ニコニコ生放送の中では話されていると思いますし、コメントによる視聴者の反応もニコニコ動画の中では見ることができます。

平成が終わる前に、「平成最後の夏期講習」の動画を見て、未来に向けて私達が何をしていけるかを考えていくのも良いかもしれませんね。

なお、ニコニコ生放送のタイムシフト視聴は「ニコニコ動画プレミアム」に加入していないと、見ることができないかと思います。

この機会に、プレミアム会員に登録して、タイムシフト視聴をしてみてはいかがでしょうか?

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