西野亮廣さんの「新世界」を読了したので感想とまとめ
西野亮廣さんの著書「新世界」が、WEB上で無料公開されていたので読んでみました。
私は西野さんのことは、そんなに頻繁にチェックしているわけではありませんが、時折動向をチェックしている程度のゆるいファンという感じです。
もともと、テレビ番組の「はねるのトびら」に西野さんが出演していた頃はよく見ていて楽しく見ていました。
今回の「新世界」はこれまでの西野さんの発信を考えると、決して新しいことは言っていないと思います。
とはいえ、これまでの西野さんの考え方や活動についての総まとめ的なコンテンツでしたので、私のようにちょっと興味がある程度のゆるいファンにとっては楽しんで読むことができた1冊だったように思います。
お金を信用で集める貯信時代
まず、大きなトピックとして、「お金」を信用で集める「貯信時代」という章に多くのページが割かれていました。
「貯信」というのは、「貯金」に対する造語だと思いますが、お金を貯めるのではなく信用を貯めておくという意味です。
「恩返し」という言葉が昔からあるように、信用を集めた人に人やお金が集まるというのは、昔からある程度あることのようにも思えます。
ただ、今後の世の中というのは、この「信用」を「お金」に換金していく手段が多様化していって、今まで以上にダイレクトに信用がお金に結びついてくるという話です。
クラウドファンディングがその方法の1つですし、オンラインサロンのような自分のサービスを提供することも信用をお金に換金する方法の1つです。
クラウドファンディングでの資金調達
クラウドファンディングという手段も認知度が広まってきました。
お金が必要であればクラウドファンディングをつのれば、銀行やベンチャーキャピタルの力を借りずともある程度の資金調達が可能な環境が整ってきています。
とはいえ、クラウドファンディングで誰でも資金調達が可能なのかといえば、決してそんなことはありません。
ここで必要になってくるのが「信用」なのです。
「信用度」が高い人は資金調達ができるけど、低い人はできない。
だから、有名人だからといって必ずしもクラウドファンディングではうまくいかない人もいます。
「信用度」を高めるコツは嘘をつかないこと
では、問題の「信用度」を高めるにはどうしたらいいか?
というと、その詳細は西野さんの前著「革命のファンファーレ」に詳しく書かれているとのことでした(笑)
ただ、ポイントを言えばそれは「嘘をつかないこと」が大切。
嘘をつかないなんて当たり前のように感じるかもしれないけど、日々の仕事の中で発信する相手について「嘘をつかざるを得ない」人は意外にも多い。
芸能人などの広告塔になる人であれば、なおさら嘘をつく機会が多くなる。
でも、そうじゃなくても嘘をつかざるを得ない場合も出てくる場合があります。
例えば、WEBライターの仕事をしていると、クライアントの意向で「紹介する商品を否定したりデメリットを言うことは辞めてほしい。」という要望が来ることはたまにあります。
その場合、相手の意向をくんで要望通りに発信してしまう人も多い気がします。
そこで、嫌だと言えるかどうか?
仮に嫌だと言って仕事を切られても困らない環境にできているかどうか?
これが、「嘘をつかないこと」のポイントなのです。
認知度は低いけど信用度が高い人
評価経済社会という言葉も少し前に出てきて、そのときはTwitterなどのSNSのフォロワー数が評価の指標になるという程度にしか個人的には認識はしていませんでした。
ここでいう「信用」は、またちょっと方向性が違うもののようです。
そもそも、「認知」と「信用」は別方向という話が「新世界」の中ではなされていました。
認知度は高いけど信用度は低いという人もいます。
多くの芸能人がそうですし、一般人でも悪いことをしてTwitterで炎上するような人は認知は高くなるけど信用は低いので何も起こらない。むしろ会社や学校にばれて悪影響すら出てくるかもしれません。
一方で認知も信用も高い人は、多くのファンを持ち、その信用力を武器にさまざまな一人ではできないことを可能にしていくことができます。
西野さんやホリエモンなどは「認知度も信用度も高い人」です。
影響力を高めるためには、TwitterやYouTubeなどSNSの力を使う方法もあれば、テレビや書籍などのメディアの力を使う方法もあります。
そして、注目すべきは、そういった信用力も影響力も高い人だけでなく、影響力は少ないけど信用はされている人の存在です。
影響力は少なくても特定のコミュニティで貢献をしていたり、知り合いの間だけでも価値が関係者に伝わっていれば、その人は「信用度が高い人」となります。
コミュニティそのものの質・量がともなったものであれば、コミュニティの中から仕事をとってきて生活ができるレベルのビジネスが成り立ったりする可能性が出てきます。
お金を稼ぐか?信用を稼ぐかを選択できる時代
これは、お金に価値がないという話ではありません。
「新世界」でもお金は大切であり必要なものだという話は最初に提示されています。
ただ、お金の稼ぎ方というのが、
【価値の対価としてお金を受け取る】
以外にも、
【価値を信用に変えていつでも換金できるようにしておく】
というやり方も選択することができる時代になったのです。
一見、タダ働きのように見えても、その行動によって信用が積み上がっているのであれば、損はしていないことになります。
この感覚の違いを自分の仕事にも反映させていきたいと思います。
必ずしも報酬をお金で受け取らなくても良いと考えると、できることの選択肢が増えそうな気がします。
西野さんの著書「新世界」は下記のページで無料で読むことができます。
r25.jp
たしかに、WEBページでの閲覧はちょっと読みずらいとは言えるので、紙の書籍や電子書籍で読みたい場合は、こちらのAmazonのページなどで書籍を入手しましょう。