うるおい漢方〜ムリなく健康体&つや肌に変わる〜大塚まひさ著
大塚まひささんの「うるおい漢方」を読みました。
正直、漢方にはあまり関心がなかったのですが陰陽五行説のことを扱っていると、Clubhouseで著者の大塚まひささんがおっしゃっていたのを聞き興味を持って読んでみました。
読んでみると、興味深いことがたくさん書いてありました。
分野としては美容や健康系のことかと思いきや、滞りをなくして仕事のパフォーマンスを上げていくためにも必要な考え方が書かれていました。
うるおい成分「気・血・水」
私達の体には必要なうるおい成分が3つあると漢方では考えられています。
それが「気・血・水」です。これらが体の中に十分にあって、しかもめぐっていないと、うるおいが得られない。すなわち、体の不調やパフォーマンスの低下につながるというのです。
「気」は体の全身をめぐっていて、体の働きのあらゆる原動力になっているもの。不足すると疲れやすくなったり、やる気が出なかったりします。また、気のめぐりが滞るとイライラしたり期限が悪くなったりしやすくなります。
「血(けつ)」は皆さんご存知ですね。「ち」ではなく「けつ」と漢方では読むようです。思考や精神活動の源になるので集中力や思考力に影響を与えます。
血が不足すると、集中力や記憶力の低下がみられるようです。また、肩こりや首こりは血の滞りが原因となることもあるようです。
「水」は水分のことですね。全身をうるおす役割があり、不足すると肌の乾燥や便秘などの症状につながるようです。また、滞ることで体が重だるかったりするそうです。
3つの成分が不足しているとき、あるいは滞っているときに食べるべき食材と、おすすめするライフスタイルが本書では紹介されています。
「気」とか「血」はもしかしたら、不足しているかもしれないなと感じました。あなたはどうでしょうか?
陰陽五行説と漢方
陰陽五行説は漢方の基本的な考え方であり、中国古代からある思想です。
私はウェルスダイナミクスという理論を学んだときに、この陰陽五行説のことを知って使うようになりました。
漢方でも陰陽五行説の考え方が使われているとは聞いていましたが、本書でどのように使われているかを知ることができたのは良かったです。
漢方では五行説の5つの要素が、それぞれの人体の臓器に当てはめられています。風水や四柱推命でも五行説は取り入れられているので共通する要素ではありますが、それを各分野に当てはめて使っているというわけですね。
陰陽説は、陰と陽がお互いにバランスをとりながら存在しているという思想です。どちらか一方のみでは存在することができず、必ず陰陽は一対となる。
また陰陽のバランスが崩れると、自然界も体も不健康な状態になります。「陰」は余分な熱を冷ます力、うるおす力。「陽」はエネルギーであり、体を温める力です。
このバランスをちょうど良い状態にしていくのが良いのだそうです。
漢方の知識で考える理想のライフスタイル
この、陰陽の考え方に時間を組み合わせることで、漢方では時間帯別に体が求めていることが変わると考えるようです。
ですので、健康で高いパフォーマンスを出せる時間割を作ることができます。
例えば、朝9〜11時までの間は集中力が高い時間帯なので、質の良い会議、効率のいい勉強など集中力を要する作業に向いています。
また15〜17時には水分を補給して、可能なら汗をかく運動をすると効率よく体内の水分の循環ができるそうです。
17〜19時の時間帯に晩酌をするといいなど、「それは早いだろ」って項目もありますが、1つの考え方としてはとても興味深いところでした。