西野精治さんの「熟睡の習慣」を読んでわかった最適な睡眠時間の調べ方
「スタンフォード式 最高の睡眠」の著者である西野精治さんの新刊「熟睡の習慣」を読みました。
前作では、「睡眠負債」という言葉を日本に流行らせたと言っても過言ではないでしょう。
以後、睡眠本がずいぶん増えた印象です。それだけ影響力の強い本だったのでしょう。
そんな西野さんの最新刊「熟睡の習慣」では、どんなことが語られているでしょうか?
気になったところをピックアップしてみます。
睡眠負債の話はやっぱり出てくる
「睡眠負債」の話は前作の「スタンフォード式 最高の睡眠」にも出てきますが、今回もやっぱり出てきます。
睡眠不足の日が続くと、負債のように睡眠不足が積み重なり、1日ぐっすり寝るだけではパフォーマンスダウンが取り戻せない。
そんな、睡眠不足の借金地獄のような状態が「睡眠負債」という言葉で紹介されています。
睡眠時間は足りてる感じる人でも要注意。
平均睡眠時間7.5時間の人たちに調査をして実験をした結果、生理的に必要な睡眠時間は平均8.2時間だったという実験結果も紹介されています。
つまり、7.5時間の睡眠をとっていても毎日40分程度の睡眠負債が積み重なっていたということ。
・睡眠負債解消には寝たいだけ寝ても3週間かかった。
・6時間睡眠を続けると徹夜したのと同じくらいに集中力や注意力が落ちる。
といったデータも示されていて、睡眠負債の恐ろしさを痛感するエピソードです。
最適な睡眠時間の調べ方
では、最適な睡眠時間は何時間くらいなのか?
先ほど紹介した実験では生理的に必要な睡眠時間の平均値は8.2時間ということでした。
ですが別の実験では、6.5時間以上、7.5時間未満の睡眠時間の人たちが10年間の平均死亡率が1番低い。
という結果も出ています。
あくまでも平均値ですが、1番スッキリするのは8時間程度、長生きできるのは7時間程度の睡眠時間ということが読み取れます。
ただ、人によって最適な睡眠時間は違います。
短時間睡眠でも問題がないショートスリーパーの遺伝子を持っている人もいるし(全人口の1%程度だそうです。)、長時間の睡眠を必要とするロングスリーパーの遺伝子を持っている人もいます。
どのくらいの睡眠時間が最適かは自分なりに検証していくしかないのです。
アプリなどで睡眠時間を測定をして、その上で休日などに自然に目覚めるまで好きなだけ寝てみることを本書では推奨しています。
休日にどのくらい寝たいかによって、睡眠負債がたまっているかどうか分かるということです。
ちなみに、寝だめはできないそうです。
休日の日に長時間睡眠をとったとしても、それは睡眠負債の解消をすることはできますが、睡眠貯金を増やすことはできない。
とはいえ、休日にゆっくり寝ることで睡眠負債が解消できるなら、そうすることでパフォーマンスアップにつながりますので寝ちゃったほうがいいですね。
問題は、1日や2日ゆっくり寝たとしても、取り戻せないくらいに睡眠負債が積もり積もってしまうこと。
その場合は、平均的な睡眠時間を増やす工夫をしていくしかないということですね。
むずむず脚症候群ってわかるわー
前作、「スタンフォード式 最高の睡眠」と被る内容も多い本作ですが、
・「睡眠障害」について
・「睡眠薬」について
の項目は新しい内容です。
あまり私には必要な項目ではなかったように思いますが、必要な人にとっては必要な情報ですよね。
例えば、睡眠障害の1つに「むずむず脚症候群」というのがあります。レストレスレッグス症候群とも言うそうで。
これ、私もたまになるんですよね。寝る前に脚がむずむずして眠れない。
なぜそうなるのか、原因ははっきりしていないそうですが、鉄分が不足していることが考えられるとのこと。
鉄分、とったほうがいいのかもしれませんね。
アプリを使って睡眠時間の測定を再開した
「熟睡の習慣」は巻末の参考文献の数もとにかく多い。
西野精治さんは睡眠の専門家というだけあって、徹底的に研究しているのが良くわかります。
本書の中で特に印象に残ったのは、最適な睡眠時間を知る方法についての話。
読み終わってから、早速アプリによる睡眠時間の測定を再開しました。
一時期、アプリで睡眠時間を測定していたのですが、最近は辞めてしまっていたんですよね。
西野さんによると、アプリの精度はあまり良くないということではありますが、それでも睡眠時間の測定には結構使えます。
記録とフィードバックを繰り返すことで最適な睡眠時間を探っていきたいと思います。
ちなみに、私が睡眠時間の測定に使っているアプリはSleepMeisterです。
こちらに紹介記事を書いていました。